社名の由来について

「ワクワクドキドキする経営~ドラッカーとウェルチ~」

「もしドラ」が社会現象になったあのドラッカーが、ゼネラルエレクトリック(GE)のコンサルティングに携わったときのことです。

彼は、当時のGEのCEOだったジャック・ウェルチに、「世界で一位か二位になるつもりの事業だけを残して、あとはすべて捨てたらどうか」とアドバイスしたそうです。

「本当にやる価値があると考える事業だけにヒトやカネを投入すべきだ」と。

そのおかげで、傾きかけていたGEは一転して急成長を遂げたとのことです。

これが一般に「一位二位戦略」として知られている話です。

 

しかし後になって、伝えられている表現とは少し違った言葉のニュアンスがあったことが明らかになりました。

その話が「NHK100分de名著2011年6月「ドラッカー「マネジメント」上田惇生」」p36-p39にあるので引用します。

すなわち、ドラッカーは「ワクワクドキドキしてやっている事業以外は、すべて止めたらどうだろう」と言ったというのです。

つまり彼は「本気で取り組む仕事は、ワクワクしていてしかるべきであって、そうでないものには取り組むべきではない」と考えていたのです。

さらに「ワクワクしながら、意気込みを持ってやるような仕事でなければ、お客に対して失礼だ。そうでないものは思い切って止めてしまうか、その仕事を熱意をもってやるところとコラボレートしたほうがいい。」とまで言ったそうです。

 

いかにもドラッカーらしい話です。

彼は「働くことは喜びや自己実現に繋がっていくべきもの」という考えを常に持っていました。

マネジメントの一番目の役割である「自らの組織に特有の使命を果たす」という彼の言葉には、単に”本業を真面目にこなせ”という意味だけでなく、”喜びを感じながらやる仕事こそ本業とすべし”という意味が含まれていると考えていいでしょう。(以上引用)
私は、上記のテレビ番組に先立って上田惇生先生からこの話をナマで聞いたのですが、その時の感動をいまでも鮮明に覚えています。

この時を境に、経営に対する”ツラくて苦しいもの”というイメージが一転しました。

以後は企業経営者を見るとき、”この人はワクワクしながら経営をやっているかどうか”との視点を持つようになりました。

そうして見ていると、成功した経営者は結構ワクワクドキドキ楽しんでやっていることに気付きました。


「この会社をどういう会社に導いて行くか」との”経営戦略シナリオ”を経営者自身で描いてみて、

その「描いたシナリオどおりにうまく行った姿」を見るのが”会社経営の醍醐味”です。

そういう経営者は、「ワクワクしながら経営している」はずだからです。